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「期間工で稼いだあと、正社員になったら年収や手取りはどう変わる?」——そんな疑問に答えるため、給与の仕組み・手当・ボーナス・将来の安定性までを整理しました。数字はあくまで目安で、配属・評価・時期で変動します。
まず押さえたい“仕組みの違い”
- 賃金形態:期間工は日給ベース+各種割増(残業・深夜・休出)+満了金。正社員は月給制+賞与(年2回が一般的)+諸手当。
- 年収の作られ方:期間工は残業・夜勤・満了金の比重が大きい/正社員は基本給+賞与+昇給の積み上げ。
- 昇給・退職金:期間工は契約更新で日給が上がることはあるが上限あり。正社員は毎年の昇給テーブルと退職金制度があるのが一般的。
- 安定性と将来設計:期間工は短期収入を作りやすい/正社員は長期の賃金カーブと福利厚生で安定性が高い。
月給・手当の比較(イメージ)
| 項目 | 期間工(例) | 正社員(例) | 補足 |
|---|---|---|---|
| 基本給 | 日給×出勤日 | 月給制 | 期間工は稼働日で変動、正社員は固定+残業で加算 |
| 残業・深夜 | 割増率が収入を押し上げやすい | 割増あり | 期間工は残業・深夜の比率が月収を大きく左右 |
| 賞与(ボーナス) | なし | 年2回(評価連動) | 正社員の年収を底上げ |
| 満了金 | あり(半年ごと目安) | なし | 契約満了・勤怠等の条件あり |
| 昇給 | 更新・在籍で日給UPの余地 | 毎年の昇給テーブル | 長期で差が開く要因 |
| 退職金 | なし | あり | 企業制度による |
| 住宅・家族手当 | 原則なし(寮は格安/無料が多い) | 支給されることが多い | 企業・等級・扶養状況で差 |
| 雇用の安定 | 契約ごと | 長期雇用が前提 | ライフプランへの影響大 |
年収モデルの目安(1年目を想定)
条件により幅があります。以下は「よくあるレンジ感」を掴むためのイメージです。
| モデル | 総支給イメージ | 内訳の考え方 |
|---|---|---|
| 期間工・残業/夜勤あり | 約420〜460万円 | 月30〜35万円×12ヶ月+満了金(半年×2回)等 |
| 期間工・残業少なめ | 約360〜400万円 | 月25〜30万円×12ヶ月+満了金 |
| 正社員・1年目 | 約350〜430万円 | 月給+残業手当+賞与(年2回、評価で増減) |
短期で現金を積み上げたいなら期間工のほうが“瞬発力”が出やすく、長期の昇給・賞与・退職金を含めた生涯賃金では正社員が有利になりやすい、というのが一般的な傾向です。
手取りベースの違い:税・社保・住まいコスト
- 税・社保:どちらも給与から控除。月収が高い月は手取りの変動が大きい。
- 住まい:期間工は寮費・光熱費が格安/無料のケースが多く、貯金効率が上がりやすい。正社員は家賃が発生しても住宅手当がカバーする場合あり。
- 満了金:期間工は満了時に“一括流入”があり貯金を作りやすい。正社員は賞与で年2回の山ができる。
キャリアと年収曲線:どちらがあなた向き?
- 短期で資金を作りたい:期間工(残業・夜勤をこなす/寮で固定費を圧縮)
- 長期の安定・昇給・退職金:正社員(賞与・等級昇格・職務拡大で伸ばす)
- スキル・異動機会:正社員は職種転換・昇進・資格取得支援のチャンスが多い
「まず期間工で元手を作る→正社員で安定と昇給を取る」というステップ設計も現実的です。
よくある疑問Q&A(簡潔版)
Q. 正社員になった直後、手取りは下がる?
A. 残業・夜勤比率が高い期間工と比べると、正社員1年目は一時的に手取りが下がることがあります。ただし賞与・昇給で挽回しやすいです。
Q. 満了金がなくなるのは痛くない?
A. その分、賞与・退職金・昇給・各種手当が長期で効いてきます。数年スパンでの比較がカギ。
Q. 生活はどちらが楽?
A. 期間工は寮で固定費を抑えやすい/正社員は異動や通勤事情も含めた全体最適が必要。合うライフスタイル次第です。
まとめ:短期の現金力 vs 長期の資産性
期間工は「満了金+割増手当」で短期の現金力に強み、正社員は「賞与・昇給・退職金・福利厚生」で長期の資産性に強みがあります。どちらを重視するかで最適解は変わります。
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※本記事の金額はあくまで目安です。実際の給与・賞与・手当は、在籍年数・評価・配属・時期・会社規定により異なります。